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Saturday, September 2, 2023

百年前の子どもがあこがれた当時の最新のおもちゃは一体何?/3分間ミステリー ゆらぎの物語3⑪ - au Webポータル

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『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー ゆらぎの物語』(和智正喜/ポプラ社)第11回【全16回】

1話2~3ページの短い物語を読み、その中の”かくされた意味”を考える『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー』シリーズ。物語を読み終わったら想像力を巡らせ、解説ページで答え合わせをするのがこのシリーズの楽しみ方! 今回の連載ではシリーズのなかでも人気の4冊から、それぞれ4つの物語をご紹介します。やさしいものから大がかりなトリックが仕組まれたものまで、あなたは物語の真の意味にたどり着けるか?

『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー ゆらぎの物語』(和智正喜/ポプラ社)

最新TOY

「ねー、新しいオモチャ買ってよー」

「ダメよ」

「なんでー、買ってよー、お願いだよ、お母さーん」

「だからダメ」

「どーしてー」

「だって、前も似たようなの持ってたでしょ?」

「こんどのはぜんぜんちがうんだよぉぉ」

「なにが?」

「先がとんがっててカッコいいしぃ」

「知らないわよ、そんなの」

「買ってよー、買ってよー!」

「もー、うるさいわね」

「お願いだよ、お母さん、買ってー!」

 ──どこでも見られる、子どもとお母さんの会話です。

 さて、子どもが欲しがっていたのは、どんなオモチャだったのでしょうね?

 ちなみに、大正八年=一九一九年、今から百年も前のことです。

「最新TOY」にかくされた意味

 新しいオモチャをねだる子どもとお母さんの、よくあるやりとりでしたが……。

 んん?

 大正八年?

 今から百年以上も前?

 ちなみに子どもが欲しがっていたのは、当時の最新TOY、オモチャにまちがいありませんでした。

 その最新TOYとは、

 けん玉、でした。

 けん玉の歴史については、いろいろな説があります(日本以外に海外にも似たオモチャがあったようです)。

 それでもかんたんに説明すると、江戸時代にけん玉の原型のようなものが作られ、大正時代に各部が改良されて、今のような形になったといわれています。それがとても好評で、大ヒットのオモチャになりました。

 つまり、当時、けん玉は最新の、大流行のオモチャだったのです。

 どんなに古かったり、伝統的だったりするものも、初めて登場したときは、それは最新のピカピカのものなのです。

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