その看板に偽りなし
そうした最新のさまざまなテクノロジーが込められたアイスガード7で、北海道・旭川に位置する横浜ゴムのテストコースTTCHや周辺の一般道を舞台に、従来型のアイスガード6やアイスガード7用のコンパウンド性能を確認するべく特別に用意されたスリックタイヤなどを試しながらテストドライブを行った。
ちなみにそのスリックタイヤは、2018年に開設されたTTCHの屋内氷盤試験場内で走行をチェック。氷温がマイナス2桁と低い状態では思いのほか走れることに驚かされたものの、氷温が0℃近くにまで高まってしまうと加減速方向にも横方向にもほとんどコントロールが利かないと、大きく異なる結果に。前述の表面に発生するごく薄い水膜が、氷上で滑る原因になると裏づけられた。
そんな氷盤上で強かったのはやはりアイスガード7。アイスガード6との乗り比べでも、より「足が地についている」感覚を強く得られるのはアイスガード7のほう。同型の「トヨタ・プリウス」を用いてのテスト走行では、特に静止状態からのスタートの瞬間とブレーキングを行って完全停止へと至る寸前で、グリップ性能の差を明確に感じ取れた。これは、リアルワールドでもいわゆるブラックアイス上での発進や信号停止時の挙動の違いとして、安心・安全を実感できる。
一方、アイスガード7とアイスガード6を装着した車両で同一の雪上路を比較試乗した印象では、「どちらも十分によく走ってくれる」というのが率直な感想。こちらは路面とのコンタクト感に大きな差は感じられず、アイスガード6でも特に古さを意識させられるような部分はなかったというのが正直なところだ。
ただしそれゆえにアイスガード7が、一部背反する関係にあるはずの雪上と氷上の性能を、前者を少しも損ねることなく後者を確実に引き上げたと実感できたのは事実。その点で「ヨコハマのスタッドレスタイヤ史上最高の氷上性能」というフレーズは、偽りなしと認められそうだ。
(文=河村康彦/写真=花村英典/編集=櫻井健一)
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