休業中のおもちゃ屋「バンビ」5日間限定復活 松山・北条
2022年8月25日(木)(愛媛新聞)
松山市北条の旧国道196号沿いにある休業中の玩具店が8月初め、5日間限定で復活した。子どもからかつての常連客まで幅広い年代が訪れ、半世紀以上親しまれた昔ながらの「おもちゃ屋」の雰囲気を満喫していた。
店は1965年に星地康年さんが創業した「バンビ」。おもちゃやテレビゲーム、プラモデルのほか高齢者用の手押し車なども取り扱っていた。2021年4月に康年さんが介護施設に入ったのを機にシャッターを下ろし、康年さんは同12月に86歳で亡くなった。
埼玉県に住む長男の俊哉さん(57)は故郷の知人らの「もうやらないの?」と惜しむ声を受けて、帰省に合わせ21年の夏と冬に数日ずつ店を開け、在庫商品を販売した。
今夏は8月1~5日に開店。花火大会や夜市への出店時に好評だったゲームを取り入れると、日を追うごとに来店者が増えた。ゲーム結果により一定価格までの商品から選んで安く購入できる仕組みで、子どもらが真剣に品定めしていた。
近くの会社経営忽那圭さん(46)は「ゲームをしたり、ミニ四駆を走らせたり。生まれた時から当たり前にあった店だった」と懐かしむ。同市土手内の自営業木本健さん(44)は「北条地域で昔ながらのおもちゃ屋がなくなりさびしい。こういう形でも開けてくれるのはうれしい」と語った。
最終日の5日、棚の商品が減った様子を見て「できれば商品を追加してまた開けたい」と俊哉さん。「ネットで何でも買える時代だが、店でおもちゃを手に取り選ぶ楽しさを味わってほしい」と話した。(永野孝佳)
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