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Sunday, April 2, 2023

弘前おもちゃ病院 治療5000件突破 by 陸奥新報 - 陸奥新報

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 壊れた玩具を修理する弘前市のボランティア団体「弘前おもちゃ病院」。院長の小山内忍さん(50)が2008年に家族と始めた活動は今やボランティアの輪が広がり、おもちゃのドクターやナースは小学生から80代まで25人が所属し、おもちゃを救っている。今月、発足から16年目に突入、“治療”件数は5000件を突破した。小山内さんは「最近は壊れたおもちゃをわざわざ買って、直して使おうという人が増えた気がする」と話し、一つ一つのおもちゃに向き合っている。
 おもちゃ病院の取り組みは全国的に展開されており、首都圏での活動に携わっていた小山内さんが弘前市にUターンした08年に、県内初のおもちゃ病院として設立。現在、市内のヒロロ(毎月第2土曜日)と社会福祉センター(同第4日曜日)で開院している。
 3月11日、5000件目のおもちゃを持ち込んだのは同市の北川識子さん(41)親子。北川さんは「娘が捨てたくないというので、治してもらえるとうれしい」と感謝。節目となったことに「多くのおもちゃが助けられて使われているのはすごい。これからもたくさんのおもちゃを助けてほしい」と話した。
 社会福祉センターで開院した同26日も、市内外や遠くは秋田県大館市から次々と親子連れらがおもちゃを持って来院。買って間もない犬の縫いぐるみを持ってきた夫婦は「動いたり、言葉を繰り返したりするのだが、孫が床に落としてから動かなくなってしまった」と診察を依頼。副院長の佐藤弘信さん(83)の手により、その日のうちに治療を終え、夫婦は笑顔で帰って行った。
 修理の内容は電気系統や部品の取り換えなどさまざま。佐藤さんは「修理は作った人との知恵比べ。どんな仕組みになっているかを見るところから始まる」と笑う。この日は小さな兄弟を連れた親子も多く、佐藤さんは「いろんな人と交流できるところも楽しい。ドクターをやっていると年を取った気がしない」と修理に精を出している。
 県おもちゃ病院ネットワークによると、現在は県内9市で10の病院が活動しており、新たに発足の動きもある。小山内さんは「ドクター、ナースのみんなと楽しく長く続けられればいいなと思う。これからも応援してもらえるとうれしい」と話し、おもちゃと向き合い続ける。
【写真説明】精力的におもちゃの“治療”に取り組む佐藤副院長(右)=3月26日、弘前市の社会福祉センター

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