
宮城県富谷市、大和町の境にある交差点に新年度、通学路の安全対策としてガードパイプが設置される見通しとなった。両市町にまたがるため他の交差点と比べ整備が遅れていた場所。住民からは「子どもの安全を守るのに自治体の枠は関係ない」との声が上がる。
この交差点は富谷市日吉台と大和町もみじケ丘の境に位置し、歩道上に両市町の境がある。北東約300メートルに富谷市日吉台中、南に約900メートル離れた場所に同市日吉台小があり、平日の朝夕は通学する児童、生徒が大勢行き交う。
ガードパイプは、近くにある両市町の複数の交差点で既に設置済み。両市町の管理下にある今回の場所では整備が進まず、富谷市議会で4年前から議題に上っていた。
2021年6月には、千葉県八街(やちまた)市で飲酒運転のトラックが下校中の小学生5人をはね死傷させた事故が発生。事故を機に両市町などが同12月に実施した通学路の緊急点検で、対策が必要となった。
富谷市議会は今月、ガードパイプの設置費約40万円を計上した22年度一般会計予算を可決。市都市整備課の担当者は「大和町と足並みをそろえ、早めに対策を講じたい」と話す。大和町都市建設課の担当者は「対策が必要と認識している。町内の他の場所を含め優先順位を検討している」と言う。

交差点を横切る道路は東側を通る国道4号と西側の県道に挟まれ、登下校時間と重なる朝夕は車両の通行量が多い。関係者によると、市町境の交差点で18年12月、通学中の児童がスリップした車と接触し、けがを負う事故も起きた。
ボランティアで通学時の見守りに当たる日吉台1丁目町内会の斎藤清会長(72)は「スピードを出す車が多く、以前から心配していた。自治体の枠よりも、子どもたちの命と安全を守ることを最優先に考えてほしい」と訴える。
関連リンク
関連タグ
からの記事と詳細 ( 市町境の交差点にガードパイプ設置へ 管理またがり整備遅れ - 河北新報オンライン )
https://ift.tt/fWAJt3w
No comments:
Post a Comment