
さくらんぼテレビ
壊れた子どものおもちゃをボランティアで直す「おもちゃ病院」。全国に実に600か所もある。山形県内でも、米沢市など3か所で月に数回開かれていて、大切なおもちゃの治療に子どもたちが訪れている。 6月27日午後。米沢市のコミュニティセンターで、月に一度の「おもちゃ病院」が始まると、さっそく、壊れたおもちゃを抱えた親子連れがやってきた。 医「はい、こんにちは~」 最初に持ち込まれたのは、アンパンマンのピアノだ。 (診察やりとり) 医「どうした?」 母「調子が良いと音が鳴るんですがなんか音が変になっちゃってて」 医「もともとこの音じゃないのね?ちゃんとしたピアノの音になるのね?本当はね。すぐ治らないかもしれない。入院です」 「おもちゃ病院」だけに、持ち込まれたおもちゃは「患者」と呼ばれ、診察は「おもちゃドクター」が行う。「おもちゃドクター」の多くは、仕事を定年した後、専門の研修を受けた中高年のボランティアで、壊れたおもちゃを無料で診察してくれる。普段はその場ですぐ修理するが、今回のような重傷患者の場合は、入院=つまり一旦預かって、じっくり修理することになる。 (ドクターとやりとり) 記者「何が壊れているか分かるものなんですか?」 医「え?わからないです(笑)これから調べます」 修理に使うドライバーやペンチ、通電チェッカーなどの工具は全てドクターの私物だ。 (ピアノ音)「ぽよん、ぽよん…ぽよぽよぽよん」 まずは、おかしな音の原因を探る所から。数年分の汚れがたまっていた基盤をクリーナーできれいに拭いてみると。 (掃除やりとり) 医「うわ、汚い!」 医「まぁ子供さんがジュースとかよくこぼすから」 ピアノの修理をしている間にも、患者さんはどんどんやってくる。電池を入れても動かなくなったというこちらのおもちゃ、だいぶ年季が入っている。 (親子連れ) 「おさがりおさがりで来たので、15年は経ってるかなと思う。私の甥っ子の代から、今二十歳になったので」「壊れたら修理してもらってみたいな感じで。すごくありがたいですね」 モーターやタイヤを修理したら、ちゃんと走るようになった。 医「モーターのブラシがもうダメになっていた。ブラシ交換したので、(修理費)50円!」 母「ありがとうございます」 母「良かったね、ちゃんとありがとうして」 子「ありがとう」 診察は無料だが、修理代は交換した部品の材料費など、実費分だけかかる。 「おもちゃ病院」は、山形県内では山形・米沢・鶴岡の3か所だが、全国では600か所に上る。県内だけでも年間約400個のおもちゃが持ち込まれ、そのほとんどが元気になって子どもたちの元へと帰っていく。 修理開始から1時間半、先ほどのアンパンマンのピアノの修理、大詰めのようだ。 (やりとり) 「ぼく、アンパンマン!」 医「おお!」「ド・レ・ミ・ファ~」 医「おお、音もいい。ここは接触不良だな。いいじゃないですか。(ゴールが)見えた(笑)」 肝心の「音」は直ったので、細かい部分は自宅に持ち帰ってじっくり修理する。結局この日は、2時間の診察時間でおもちゃ修理に訪れた親子連れは11組に上った。 (やまがたおもちゃ病院よねざわ診療所・小関隆亮さん) 「コロナ禍でお客さん来ないかなと思ったが、結構減らずに来てます。面白さはね、難しい修理が直せた時に一番。直してもらった方もうれしいと思うが直した方もうれしい。達成感がある」 この日も、いくつものおもちゃが入院し、治療されるのを待っている。全国に1500いるおもちゃドクターたちの活躍は、これからも続く。
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