
「賢い犬」といえばどの犬種が思い浮かぶだろうか。ハンガリーの最新の研究で、「単語学習能力」を試された犬たちのなかには、9歳のヨークシャーテリアもいた。その結果はどうだったのか? 英紙「ガーディアン」の科学記者が紹介する。 【写真】「天才」犬ウィスキーとヴィッキー・ニナ あなたの老犬に新しい芸を仕込めるのかどうかは、議論の余地があるかもしれない。だが、新しい単語をすぐに、しかも遊びながら学習できる犬もいるという。 幼児が新しいモノの名前をすぐに覚えることは知られているが、この技能はほかの動物たちのあいだでは珍しいようだ。 だが、モノの呼び名を学習できる犬もいることが、いくつかの研究で示されている。そのうちの1匹、ボーダーコリーの「リコ」は200品以上の名前を学習できたとされる。もう1匹の「チェーサー」もボーダーコリーだが、1000以上のモノの名前を学習したとされる。 たしかにこうした実験によって、犬たちが新しい単語と新しいモノを関連づけてすぐに名前を覚え、なじみのあるおもちゃと区別できることが示されてはいる。だが、その後の研究から、その結論がお門違いのものになりうることも示されている。 今度こそ、新しいモノの名前を本当に学習できる犬がいて、しかも遊びながら、すぐに学習できることがわかったとする研究が公開された。
挑戦者は4歳のボーダコリーと9歳のヨークシャーテリア
「人間の子供が単語を学習する場面と似ていますが、脳内の作用も同じなのかはわかりません」と言うのは、この研究論文の執筆者のひとりで、ハンガリーにあるエトヴェシュ・ロラーンド大学のクラウディア・フガッツァ博士だ。 「サイエンティフィック・リポーツ」誌に掲載されたこの論文で、フガッツァらは2匹の犬をどうテストしたかを明らかにしている。 飼い主から名前を覚えるのが得意と伝えられたこの2匹とは、4歳のボーダーコリー「ウィスキー」と、9歳のヨークシャテリア「ヴィッキー・ニナ」だ。 両犬とも、なじみのおもちゃをリクエストどおり選べることを確認したあと、チームは各自と2つの実験を実施した。 ひとつめの課題では、なじみのおもちゃ7個に紛れた新品1点を提示され、飼い主が発音した名前に従って、ひとつ取ってくるよう指示された。 ふたつめの課題では、新品のおもちゃで遊んでいるあいだ、飼い主がそのおもちゃの名前を繰り返し発音した。 両課題は、新品のおもちゃを2点に増やしても試された。いずれの場合も、新しいおもちゃの名前は4回しか発音されなかった。 結果、ウィスキーはほとんどの場合で、発音された名前に従って、なじみのおもちゃのなかから新品を選び出せた。ヴィッキー・ニナもウィスキーに少し劣りはするものの、同じように課題をクリアした。 だが、新品のおもちゃ2点のうち、名前を言われたひとつを選ぶよう指示されると、2匹ともまぐれ当たり以上の結果は出せなかった。 つまり、犬たちは最初の課題で、すでに名前を知っているモノを単に除外して、正解のおもちゃを選んでいたのだとフガッツァは説明する。 対照的に、遊んでいる最中に新しいおもちゃの名前が繰り返されると、その後、新品2点のうちひとつを選ぶように指示されても正解率が上がったのだ。 ウィスキーは24回のうち17回、ヴィッキー・ニナは20回のうち15回で正しいおもちゃを持ってきた。ただし、正解率はだんだん下がっていった。
からの記事と詳細 ( 「天才犬」しかおもちゃの名前を覚えられないのか? ハンガリーで新しい研究結果(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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