
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、子育て支援施設が新たな対応を模索している。外出自粛でストレスを抱えた親子にとって、他の親子と交流し、安心して子どもを遊ばせることのできる場所は欠かせない。一方で「3密(密閉、密集、密接)」の回避、感染に対する保護者の不安払拭(ふっしょく)が求められ、兵庫県内の各施設でもさまざまな工夫を凝らし、感染防止と親子のふれあい・交流とのバランスを探っている。(佐藤健介)
「こっちのおもちゃも楽しいよ」。保育士が乳児に声を掛け、さりげなく他の子どもから少し離れた場所へ誘導する。神戸市中央区の市総合児童センター(こべっこランド)が低体重児らを対象に開く親子教室「YOYO(ヨーヨー)クラブ」。コロナ禍で見られるようになった遊びの様子だ。
親子1組に保育士1人が寄り添う“マンツーマン”態勢。口から飛んだり、おもちゃに着いたりした唾液がウイルスを媒介しないよう、細心の注意を払う措置だ。子どもたちはそれぞれが好きなおもちゃを手にするが、複数人で同時に触れることはほぼなく、遊び終わったおもちゃは保育士らが消毒する。
1歳の長女を連れて参加した母親(40)は「幼い子はどうしてもおもちゃや触った手を口に入れてしまう。そこからの感染が心配」と言い、こうした対応もやむを得ないと考える。
助産師として同教室で育児相談に応じる兵庫大看護学部講師の小島光華(みつか)さん(51)=看護学=は「小さく産まれ、呼吸器の基礎疾患があるため、コロナ感染症が重症化しやすい子もいる」と指摘。「子どもは集団での関わり合いで成長する。対面での支援を継続すべきだし、そのために人が“フェンス”となり感染を防ぐ必要がある」と話す。
JR加古川駅と東加古川駅近くにある加古川市の子育て支援施設「子育てプラザ」は、ままごとスペースにおもちゃの家を置くなどしてエリアを分けたり、座って遊ぶ場所に目印を付けたりして親子が集まりすぎないように工夫している。ボールやフープといった道具を使った遊びを少なくする一方、親子がそれぞれで楽しめるプログラムを増やした。
同施設を運営するNPO法人「子育てサポート☆きらりing」の下村千登勢理事長(56)は「感染防止とのバランスを取るのは難しく、手探り状態。親同士が悩みを打ち明け合い、子育てのストレスを和らげる場は何としても維持していかないと」と強調した。
このほか学童保育を行う児童館でも知恵を絞る。一般社団法人「児童健全育成推進財団」(東京都)などが全国の児童館に行ったアンケート(5月)では、回答した約1500施設の8割程度が「3密を避けた運営方法や遊びのプログラム」を課題に挙げた。
約70人が学童保育を利用する千鳥が丘児童館(神戸市垂水区)ではプレールームをボードゲームや読書など9エリアに区切り、ルーム外に昆虫を展示。人が分散するようにした。「子どもの中に密集を避けようという意識が生まれている」そうだ。
■支援財団がガイドライン
「3密」にならない運営やプログラムをどのように提供するか-。全国の児童館で人材育成などの支援に取り組む一般社団法人「児童健全育成推進財団」(東京都)はコロナ感染予防のポイントをまとめたガイドラインを作り、ホームページで公表している。
「密集しない」「触れ合わない」「一定の距離を取る」を子どもが無理なく守れるよう、職員が工夫し、適切に指導することを求める。また、子どもと遊びのルールを工夫できないか考えたり、感染リスクの低い遊びを開発したりするなどの努力も促す。
同財団などが5月に実施したコロナに関する緊急調査では、約1500の児童館の9割近くが「3密回避は困難」と回答。「乳幼児の親子遊びが難しい」といった意見も寄せられた。
同財団は、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つことに加え「多くの来館者が触れる場所(遊具、いすの背もたれ、ドアノブなど)やその頻度を特定し、リスクを把握することも重要だ」としている。
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October 04, 2020 at 10:30AM
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コロナ禍、子育て支援施設は おもちゃ共有回避、エリア分け「密」防ぐ - 神戸新聞
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